APA

社団法人 日本広告写真家協会

トップページ サイトマップ English

ニュース

APAについて

APAアワード

美術授業にカメラ

会員情報

支部リンク

ダウンロード

2013年
APAアワード「写真作品部門」審査によせて・飯沢耕太郎(写真評論家)

このところ何年か続けて、APAアワード写真作品部門の審査を担当している。毎回発想が面白く、技術的にも高度な作品が寄せられるので楽しみに しているのだが、いつも思うのは、潜在的な可能性としてはもっと大きいのではないかということだ。どこかおとなしく、力を出し切っていない作品が多いよう に感じるのだ。

それは多少なりとも、時代背景が影響しているのではないだろうか。APAアワードの前身であるAPA展がスタートしたのは1959年のこと だ。この頃から、日本経済は高度経済成長の波に乗り、広告費も年々右肩上がりに伸びて、広告写真そのものが空前の活況を呈するようになった。篠山紀信、立 木義浩、横須賀功光、高梨豊、操上和美、沢渡朔、浅井慎平、その後の写真界をリードする写真家たちが次々に登場し、広告写真を足がかりにして世に出て行っ た。APA展は、むろんその登竜門として大きな役目を果たしていた。1971年、公募の宣伝を兼ねてヌードモデル100人を東京球場に集めて大撮影会を開 催した「ヌード大写真展」は、さまざまな媒体に取り上げられて大きな話題を集めた。APA展そのものが社会的な事件となったのだ。

むろん、その活況をいま取り戻すのはなかなかむずかしいかもしれない。当時とは写真を取り巻く環境がまるで違ってきている。しかし気持ちの持 ちよう一つで、うっとうしく、閉塞的な時代の気分に風穴をあけることができるのではないだろうか。1992年のAPA展では「ナンデモアリ」というキャッ チフレーズが掲げられた。出品作品の大きさも手法もテーマもすべて自由という画期的な公募展だった。いま必要なのは、ふたたびあの頃の冒険と実験の時代の 精神に立ち返ることだと思う。そんなにむずかしいことではないはずだ。デジタル化の状況において、写真家たちは自分のやりたいことを、「ナンデモアリ」で 好きなようにやることができる自由を手にしている。その自由を使うか使わないかは、ひとえに写真家一人一人のやる気にかかっている。今年のテーマは「希・ のぞみ」。ぜひ精一杯チャレンジして、審査員や観客の心を揺り動かしてほしい。

APAアワード写真作品部門 応募要項 応募申込書はこちらより
http://www.apa-japan.com/award/photo.html




記事一覧へ戻る ▲ページ上部へ
※このウェブサイトに収録されている文章・写真の著作権は当協会または各制作者にあります。(C)2004 japan advertising photographers' association. All Rights Reserved.